銭湯・サウナマッピング 2026年1月

サウナ開業立地論

データで読み解く東京23区

東京でサウナを開くなら、どこがいいのか? 79軒の既存店舗データから読み解く。

サウナブームは本物だ。「ととのう」は流行語を超え、ライフスタイルになった。

東京23区には現在79軒のサウナ専門施設がある。銭湯のサウナ付きを含めれば300軒以上。この市場に参入したい人は多い。

でも、「どこに出すか」を感覚で決めていないだろうか。「渋谷は人が多いから」「あのエリアにはまだない」程度の分析で数千万円を投資するのは危険だ。

そこで、東京23区のサウナ分布データを地図上に可視化し、立地戦略のヒントを探ってみた。

この研究でわかること

  • ・サウナ専門店が集中しているエリア(激戦区)
  • ・サウナがほぼないエリア(空白地帯)
  • ・銭湯買収→サウナ化の可能性があるエリア

※「サウナ専門店」=サウナを主業態とする施設。銭湯併設のサウナは含みません。次のステップとして銭湯のサウナ有無データを追加予定ですが、手作業での確認が必要なため時間がかかっています。

サウナ分布マップ

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右のカードをスクロールして、エリア別の分析を確認できます

マップを読み込み中...

凡例

銭湯
スーパー銭湯
サウナ専門

円の大きさ = 収容人数

データについて:東京23区のデータは完全版(660軒)。関東圏(神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城)のデータは現在整備中です。

このプロジェクトのデータはGitHubで公開予定です。データの誤りはこちらからご報告ください。

データ分析

発見①:サウナラインが存在する

地図を見ると、サウナ専門店は山手線の西側に集中していることがわかる。渋谷、目黒、世田谷、品川。このエリアに東京のサウナの約60%が集まっている。

逆に、足立区・葛飾区・江戸川区にはサウナ専門店がほぼない。これを「サウナライン」と呼ぶことにする。

60%

西側5区に集中

渋谷・目黒・世田谷・品川・港

3軒

東側3区の合計

足立・葛飾・江戸川

なぜか?理由は単純だ。可処分所得だ。サウナ専門店の平均単価は2,500〜3,500円。これを「高い」と感じない層が西側に住んでいる。

発見②:渋谷・新宿は激戦区

「改良湯」「ドシー恵比寿」「サウナ道場」「かるまる池袋」。話題のサウナはすべてこのエリアにある。

ここで新規参入するなら、明確な差別化が必要だ。「普通のサウナ」では埋もれる。資本力、ブランド力、あるいは尖ったコンセプトがないと戦えない。

激戦区で勝つ条件

  • ・初期投資1億円以上の覚悟
  • ・SNSでバズる「映え」要素
  • ・有名サウナーとのコネクション
  • ・明確なターゲット絞り込み(女性専用、深夜特化など)

発見③:3つの空白地帯

空白地帯には3種類ある。それぞれリスクとリターンが違う。

1

湾岸エリア(豊洲・有明・勝どき)

タワマン住民という高所得層がいるのに、サウナがほぼない。「銭湯文化」がないエリアなので、サウナ=新しい体験として刺さる可能性がある。

所得水準:高 家賃:高 競合:なし
2

東側エリア(足立・葛飾・江戸川)

家賃が安く初期投資を抑えられるが、「スーパー銭湯文化」が強いエリア。単体サウナに3,000円払う層がどれだけいるかは未知数。

所得水準:中 家賃:低 需要:不明
3

大田区・品川区(銭湯リノベ狙い)

銭湯は多いがサウナ専門は少ない。経営者の高齢化で事業承継案件が増加中。既存の「箱」と「顧客」を引き継いでサウナ特化にリノベする戦略。

箱の確保:可 顧客基盤:あり 交渉:必要

結論

「空白地帯だからチャンス」とは限らない。需要がないから空白なのかもしれない。

データは「どこを深掘りすべきか」を教えてくれる。最終判断は現地調査と財務シミュレーション次第だ。

開業前のチェックリスト

データ分析の次にやるべきこと。

1

現地を歩く

駅からの動線、周辺の店、歩いている人の層。データではわからない「空気」がある。

2

競合を全部まわる

半径3km以内の施設をすべて訪問。何が良くて、何が足りないか。

3

物件を見る

銭湯跡地には独特の条件がある。ボイラー、煙突、給排水。専門家への相談必須。

4

数字を回す

家賃、人件費、光熱費、想定客数。「なんとなくいけそう」は危険。

データソース

※ 施設数・分布データは独自調査。データ取得日: 2026年1月

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